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スピーカーの左右バランス(音量)調整と極性

  • 執筆者の写真: elecgnd
    elecgnd
  • 2024年2月20日
  • 読了時間: 7分

更新日:2 日前

オーディオ機器類に不備がないにも関わらず、スピーカーの右と左でバランス/音量が違うなと感じる場合、


  • スピーカーケーブルが原因の場合

  • オーディオシステム外のコンセント、家電系ACアダプタが原因の場合


などがあるかもしれません。


※)ここでは電気的要因に的を絞っており、スピーカーの配置、反射/吸音などのルームアコースティック的な要因については触れていませんので、了承ください。もしスマホ+イヤホン/ヘッドホンでWi-Fiストリーミング再生をしてスピーカーと同様のバランスの崩れ方をしていたら、スピーカーの配置などではなく、電気的要因の可能性が高いです。



〜 スピーカーケーブルが原因の場合 〜


点検事項としてはまず第一には


・スピーカーケーブルの長さが揃っているかどうか(これが基本になります)


を確認します。


LとRの長さもそうですが、往き(+)と還り(−)(下の写真では二股に分かれている赤と黒)の長さが違っていると、特に大きく影響します。この点はラインケーブルや電源ケーブルにも該当するのでケーブルを自作されたり断線を直したりする方は留意されて下さい。


また、アンプ・スピーカー間の両末端が以下の写真のようになっていると音量感に差が出てしまいます。


スピーカーケーブルに起因する左右音量差 ①
ノーマルモードノイズというノイズの影響が写真では右の方に顕著に出ます。
スピーカーケーブルに起因する左右音量差 ②
一旦、左側も同様にしてしまって、
スピーカーケーブルに起因する左右音量差 ③
撚り合わせた上、末端接続に必要な長さを余らせて接続し直します。

※ 撚りのピッチも極力揃えましょう。


// 2026/6/10 Update //


◆アクティブ(パワード)スピーカーの場合


もしスピーカーがアンプ内蔵、かつ左右独立した電源で、左右それぞれの電源ケーブルを挿すコンセント穴が離れている場合、離れないよう極力近いコンセント穴(又はタップ穴)を使用すると改善がみられると思います。


〜 逆配線コンセントが原因の場合 〜



オーディオシステム内外に関わらず、屋内配線で2P壁コンセントの屋内配線が逆(左が電圧側)になってしまっているところがある場合、そのコンセントで一般的な家電が動いていると、防ぐのが困難なノイズ(※)が出るようです。


このノイズもステレオの左右バランス(位相)が崩れる形で現れます。


(※)伝送路でコモン→ノーマル変換されたノイズ。これは理屈の上ではオーディオシステムに絶縁トランスを使用していても素通りします。



コンセントの穴に検電ドライバーを挿すと電気が来ている方(通常は右)でランプの点灯や音などで反応するので、チェックできます。左の写真は正配線、右の写真は逆配線です。



これを避けるには逆配線コンセントの使用を控えるか、工事を依頼して配線を正配線に直してもらうしかないようです。


Q 「コンセント穴が逆さまなら、挿す向きも逆にすればいいのでは?」


A 一般的な家電や、ACアダプタにはノイズフィルタが内蔵されているのですが、フィルタはコンセントの非電圧側(電圧の低い方)にノイズを捨てるようになっています。


 従って逆配線コンセントでこのフィルタが働くと、他の正配線コンセントにとっては電圧側にノイズを捨てられている形になり、プラグをどちらの向きで挿してもそれは避けられないということになります。


注)以上はあくまで”壁コンセント”の話です。電源タップのコンセント穴の話ではないので留意されてください。


// 2026/5/18 Update //


〜 一般家電のACアダプタが原因の場合 〜



逆配線コンセントを避けた上での話ですが、これが最も多いケースかもしれません。


「スイッチングACアダプタは、負荷が稼働していない、または負荷が繋がっていない時にはACプラグの極性次第で、逆配線コンセント同様のノイズが出る」


※これは一応仮説ではあるのですが、これもステレオ左右バランスに干渉する形で現れます。オーディオ専用の分電盤でも使用していない限り、ノイズは回ってくる前提です。少なくとも小ブレーカーでの分離、L1、L2の隔たり、は越えてくるものと思います。


そこでこれを逆手に取り・・


オーディオシステム外の屋内一般家電のACアダプタで、負荷が停止しているもの、又は負荷が繋がっていないものを全て一旦コンセントから抜くか、負荷を稼働させた状態でバランス確認してみることをおすすめします。


具体的には、


  • スマホやBluetoothデバイス、携帯ゲーム機などの充電器

  • 電源の落ちているテレビ、レコーダー、チューナーなどがACアダプタの場合

  • ノートパソコンの電源アダプタ

  • DC扇風機


他にもたくさんあると思いますが、代表的なのはこのあたりです。 コンセントからの取り外しが難しい、または面倒な場合は稼働させてもOKです。

充電器であれば端末を繋いで”充電中”の状態にする(満充電は❌)、TV、チューナーなどであれば電源を入れて点けておく、という具合です。


もしこれで問題が解消、改善があった場合、リカバリー方法は関連記事を参照ください。大したものは要らないのですが、ACアダプタのAC極性/挿し方を見直す必要があるのでちょっと覚悟と根気が必要になります。


※ フィルタや、トランス、アーシングでなんとかしたいところなのですが、ちょっとこの場合は難しいのではないかという印象です。ただ、「ノイズカットトランス」はノーマルモードノイズの減衰率を公表しているので効くかもしれません。


〜 接地(アース付き)コンセントが原因の場合 〜



オーディオに接地(アース付き)コンセントを使用している場合はそこ以外の接地コンセントに挿さっている家電のAC電源極性をチェックの対象にしてください(アースを取っていないもの含む)。


また、システム外の接地コンセント(洗濯機周りやキッチンなど)で、接地極とマイナス極の導通が出る場合に限られるかもしれませんが、ここの空き口での機器の抜き差しが行われると極性に関わらず、ノイズが出てしまうようです。 よくありそうなのは浴室の洗濯機コンセントでのドライヤーの利用などです。 このノイズは一時利用の機器(ドライヤー)をコンセントから抜くと顕著になるのですが、屋内の接地された機器、洗濯機、電子レンジ、冷蔵庫、エアコン(200V含む)などを全て一旦コンセントから抜き、挿し直せば解消できます。ただ、コンセントの一時利用のたびに挿し直すのは避けたいところですので、必要な機器は挿しっぱなしにしておくか、避けられるなら一時利用の家電は別のコンセントを使用するのが良いと思います。


// 2026/6/3 Update //


接地/アースを使用しているコンセントに、通常の家電を追加で挿して使用する場合、そちらの電源コードにフェライトコアを入れるとノイズを抑制できるようです。



家電側へのフェライトコアは基本的にあまり良い効果は得られない印象なのですが、この場合は例外的に効くようです。アース線のネジ締めも被覆が噛まないようにして、しっかり締めておいた方が良いです。



以下は極性に関する私見です。


おそらく電源極性を入れ替えて音質に影響が出るのは、負荷が停止、もしくは取り外されている機器の極性次第で、機器内、アダプタ内においてノイズのコモンモード→ノーマルモード変換が起きて電源配線に直列に入ってしまっているのが原因と見ています。


この場合、機器の電源が入っていない状態の方が影響が顕著に出るので、急に再生音が変になったように感じたりしたときは、何かの機器がオフやスリープになったか(充電器の場合はデバイスの満充電によるアダプタの給電停止)をチェックしてみると原因特定がしやすいと思います。


「シャーシ電位を測って低い方が良い」という話もありますが、2ピンプラグの機器はほとんど無極性プラグであり、ACアダプタの機器などももちろん有意の電圧差は出ません。にもかかわらず極性が信号に影響するのは何故かと考えると、上記の理由、及び対処法となっている次第です。

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