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ノイズ対策シリーズ③アースループ

更新日:5 日前

まず重要なのはアースをとってループが問題になるのはアンバランス接続であってバランス接続はプロの現場のような長距離かつ複雑な配線でもない限り気にしなくても良いということです。


"アンバランス(不平衡)接続はグラウンドが信号の基準であるのに対して、バランス(平衡)接続は+線と−線がお互いを信号の基準とする"というのがその理由です。


電源アース(≒シャーシアース)をとっている方でRCAケーブルやTSフォンケーブル、同軸ケーブルを使われている場合はXLR接続、TRS接続など(機器の入出力端子もバランス用である必要があります)で代用できればそれが最善の解決法と言って良いでしょう。ちなみにUSBやHDMI、LANケーブルやFirewire/Thunderboltなども平衡接続です。


2024/6/12 追記
LANに関してはシールドされたケーブル(STP)を民生機にお使いの方はシールドが浮いている可能性が大ですのでシールドされていないもの(UTP)に交換した方が良いでしょう。

しかしながら一般的なレコードプレーヤーなどはRCA端子または直付けの出力でアースは信号接続先のフォノアンプやプリメインアンプに結線する事になっています。これは接続先機器の電源アース(≒シャーシアース)が浮いている前提になっており、アースされたシステムに組み込む場合には一手間かけてやる必要があります。


アンバランス伝送はマイナス線が機器のグラウンド(シャーシ、筐体)に接続されます。

バランス伝送のマイナス線は接続されないので、グラウンドから浮いています。


この時に伝送元と伝送先、両機器のシャーシがアースされているとアースループとなるわけですが、バランス伝送であれば信号は無害です。(※ちなみにこの時「ループを避ける為に、、」ということでシャーシアース(FG)を片方外すと”共通インピーダンス”という別のノイズ源が出来てしまいます。)


ループが出来ているかどうかでは無く、グラウンドに電流が流れているかどうか、電圧が発生しているかどうか、を気にすると良いと思います。


例えば1芯+シールドのアンバランスケーブルを使う場合、グラウンドにマイナス電流が流れますので、シャーシアースは厳禁です。浮かせる必要があります。通常のYケーブルなども1芯と考えて下さい。


2芯+シールドをアンバランスで使う場合もそのまま接続すると、ループに磁束が錯交→グラウンドに電圧が発生→機器間に電位差→ノイズ発生、、となってしまいます。


これを避ける為にはシャーシアースを浮かせるという話になってくるわけですが、そうなると機器が3台以上接続A→B→Cとされた場合、AとCの間に電位差が現れます(先述の共通インピーダンス)。これが「一点アース」が必要とされる理由です。


以上のことから、アンバランス接続でアースループと共通インピーダンスをどちらも避けるには、2芯以上のケーブルでシールドを片側開放しループを切った上で各機器のシャーシを一点アースするのが最善と言えると思います。


ほとんど同じ内容ですが、コチラには同軸ケーブルなどの場合も紹介させて頂いています。

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